終身雇用制が崩れたことや、法律が改正され規制緩和が行われたことを受け、最近では派遣という働き方も珍しいものではなくなってきました。しかし派遣会社は、派遣社員として働く労働者と、派遣社員を雇う企業双方の立場にいくつかの問題をもたらしています。労働者にとって、派遣という働き方は働き方を探すことが用意である反面、あくまで非正規雇用であり、立場が不安定であるという現実があります。そのため、派遣先の企業の都合で勤務時間や場所を変えられてしまったり、突然契約を打ち切られると言ったトラブルが生じる可能性があります。
企業の側から見ても、人事採用費や人件費のカットという利点はあるものの、業務ノウハウの蓄積や経営継続といった点に問題が発生する可能性があります。契約が長期に及ぶ場合は、人材派遣会社に払うマージンが高額になり、かえってコストがかかってしまう場合もあります。また、非正規雇用であることで派遣労働者の責任感は薄くなりがちです。更に、派遣社員と正規雇用社員が一緒に働く場合、その待遇や立場の差が明確になることで、派遣社員のモチベーションが低下し、仕事の能率が低下することもあります。
また、労働と企業側が支払う派遣費用に関して、派遣労働者と企業の間で認識のギャップが発生する可能性もあります。企業と派遣労働者の間に派遣会社が入ることで、実際に派遣労働者が受け取る労働対価は、企業が払う派遣費用に対して絶対に少なくなります。派遣会社のマージンが大きい場合は、そのギャップも大きくなります。ギャップが大きくなりすぎるとお互いに不満が生まれ、結局業務が円滑に進まなくなることもあります。